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イラストで見る 家庭菜園 品目別野菜作り
作型
作型には春まきおよび夏まき栽培があります(第1図)。
春まき栽培
1〜3月に温床にタネまきし、夜間10℃を下回らないように育苗して、本葉7〜8枚の苗を植え付けます。旬ごとの平均気温が10℃に達しない内に植え付ける場合はビニールトンネルで保温します。生育初期が低温であると株が十分生長しないうちに花芽ができてしまいます。ボトニングといい、小さな花蕾にしかなりません(第2図)。また、花蕾発育期が高温期に当たると、花蕾の品質が劣ります。品種は早生品種を用います。
関東以西の平坦地では頂花蕾専用品種を用いますが、寒冷地では頂・側枝花蕾兼用品種を用い、晩秋まで収穫することができます。
夏まき栽培
関東以西では兼用品種を用い、長期間収穫できますが、寒冷地では頂花蕾専用品種を用います。
タネまき・育苗
春まき栽培では、電熱温床線や保温用ビニールを準備して温床育苗とします。播種床では20℃、育苗床では10℃以上確保できるようにし、日中は23℃程度で育苗します。夏まき栽培では、害虫や苗立枯病が発生しやすいので白色寒冷紗によるトンネル被覆をして育苗します。
タネまきについては、播種箱を用いる場合はキャベツと同様に6p間隔に条まきし、5o程度覆土します。セルトレイにまく場合は1セル当たり1粒まきとし、5oくらい覆土します。その後たっぷり潅水し、新聞紙で覆います。タネまき後、3日で芽が出るので、新聞紙等を早めに除去します。子葉展開がそろったころ、2p間隔ぐらいに間引きして苗の徒長を防ぎます。播種箱にタネまきした場合は、本葉2〜3枚時にポットまたは育苗床に移植します(第3図)。育苗中の潅水は、出芽後から本葉1枚展開時まで控えめとし、本葉2枚以上になれば次第に多くします。また、曇雨天日の潅水は控えめとします。
ポットの大きさは、夏まき栽培では小さくても若苗で植え付ければ支障ありませんが、春まき栽培では大苗を植え付けるので、3.5号は必要です。また、ポリポット、ペーパーポットなどに直接タネまきし、育苗することもできます。この場合はポットに2〜3粒タネまきして本葉2〜3枚時に1本に間引きます。
植え付け準備
植え付けの約20日前に、10u当たり堆肥30kgと、土の酸性を改良するための石灰を施用して深耕しておきます。植え付けの1週間前に元肥を施用して、早生品種では幅70p、中生・晩生品種では幅80pの畝をつくります。地床育苗では、植え付けの1週間前に断根して植え傷みを防ぎます(第4図)。
施肥
標準的な施肥量は、10u当たりチッソ250〜320g、リン酸200〜250g、カリ230〜300gです(第1表)。ただし、火山灰土ではリン酸を50%程度多く施用します。この範囲内で春まき栽培では少なめ、夏まき栽培では多めに施用します。
また、晩生品種では早生品種よりも多めに施肥します。元肥と追肥の割合は、春まき栽培では7対3、夏まき栽培では6対4を基本とします。ただし、春まき栽培では、緩効性肥料を用いて全量元肥としても支障はありません。
火山灰土壌ではリン酸を増施
植え付け
春まき栽培では本葉8枚の苗、夏まき栽培では4〜8枚の苗を植え付けます。このうち、極早生品種では花蕾形成が早いので、夏まき栽培では4〜5枚の若苗を植え付けて花蕾形成の前に茎葉を十分作っておきます。株間は、極早生・早生品種では40p、中生・晩生品種では45〜50pとします。側枝花蕾兼用品種では50〜60pとします。
管理
植え付け後、極早生品種は15日目、早生品種では30日目、中生・晩生品種では45日目に追肥・中耕を行うとともに土寄せを十分行って株の倒伏を防ぎます(第5図)。
病害虫
病害では、苗立枯病、べと病、黒腐病などが発生します。
害虫ではアオムシ、コナガ、ダイコンシンクイムシ、ヨトウムシなどが発生します。