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イラストで見る 家庭菜園 品目別野菜作り
作型
リーフレタスまたは玉レタスは、春まき、夏まき、秋まき栽培に分けられます。春まき栽培では、遅まきすると生育が高温期になり、病害に侵されやすくなります(第1〜3図)。
夏まき栽培では極端に早まきすると花芽ができ、抽苔する場合があります。また、高温のため発芽しにくいことがあるので低温処理してタネまきするか、あるいはできるだけ涼しい場所で発芽させます。育苗も寒冷紗または不織布の水平張りとし、できるだけ涼しくして行います(第4図)。
秋まき栽培ではタネまきおよび生育前半は適温下におかれるが、生育後半は低温下におかれるので保温が必要となります(第5図)。
サラダナは、タネまき後1カ月ないし2カ月で収穫できます。冬期間にビニールトンネルなどによってマイナス1℃以上に保温できれば周年栽培が可能です。
タネまき・育苗
床土を詰めた播種箱に6p間隔の浅い溝をつけてタネをまき、できるだけ細かく砕いた土または砂で薄く覆います。タネが露出しやすいので目の細かいじょうろか、あるいは噴霧器でたっぷり潅水します(第6図)。播種箱を用いず、ポリポット、ペーパーポット、セルトレイなどに直接タネまきすることもできます。この場合には1ポットに2〜3粒ぐらいまきます。出芽後、本葉2〜3枚に生育したら間引いて1本にします。
タネまき後、2〜4日で出芽します。本葉1枚時までに込み合った場所を間引き、株間0.5〜1pにします。高温期には苗立枯病が発生しやすいので潅水をたびたび行わないよう留意します。本葉2〜3枚時にポットに移植します(第7図)。
植え付け準備
植え付けの約20日前に10u当たり堆肥を50s、土の酸性改善のための苦土石灰を1〜2s施し、深く耕しておきます。植え付けの数日前に肥料三要素を含む緩効性または有機質の化成肥料を施用して土を細かく砕いて畝立てをします。畝幅は、2条植えでは1.2m〜1.3m、1条植えでは60〜70pとします。
マルチには生育を促すさまざまな効果があることから、レタス類では一般にマルチ栽培が行われます。夏まきおよび春の遅まき栽培では黒色または白黒ダブルフィルムのマルチ、秋まきおよび春の早まき栽培では透明または緑色のマルチをします(第8〜10図)。
施肥
玉レタスの施肥量は、10u当たりチッソ220〜240g、リン酸180〜200g、カリ200〜220gを目安とし、春まき栽培では少なめ、秋まき栽培では多めに施肥します(第1表)。リーフレタスやサラダナの施肥量は玉レタスよりも15%ぐらい少なめとします。夏・秋まきの玉レタス、秋まきのリーフレタス・サラダナではチッソとカリの施肥量の20〜40%を追肥としますが、春まきの玉・リーフレタスおよび春・夏まきのサラダナでは生育期間が短いので、施肥の全量を元肥に施用することができます。追肥は植え付け後、15〜20日ごとに行いますが、結球開始期までには終わるようにします。マルチ栽培では施肥の全量を元肥施用とします。
火山灰土壌ではリン酸を増施
植え付け
植え付け前に苗にたっぷり潅水し、高温期には夕方、涼しくなって、低温期には日中、暖かくなって、植え穴にたっぷり潅水して植え付けます。玉レタスおよびリーフレタスは本葉4〜5枚の苗を株間30p、サラダナは本葉3〜4枚の苗を条間、株間ともに20p間隔に植え付けます。
管理
玉レタスのマルチをしない栽培では結球開始期までに追肥、中耕を行います。また、ビニールトンネルではトンネル内の温度調節のためにビニールの開閉を行います(第11図)。
病害虫防除
病害では菌核病、軟腐病、灰色かび病などが発生します。害虫ではアブラムシ類、ネキリムシ類、ヨトウムシ、ヤサイゾウムシなどが発生します。
軟腐病および腐敗病については連作を避け、高畝にして排水をよくします。また、発病したら被害株を抜き取って処分します。