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1作型

キャベツは近年、暑さに強い品種、低温でよく結球する品種、抽苔しにくい品種など、すぐれた品種がたくさん育成されたので、南関東以西では周年栽培ができるようになりました(第1図)。

第1図 キャベツの作型

第1図 キャベツの作型

春まき栽培

2月から5月にかけてタネまきされ、高温乾燥期に向かって生育します。そのために4月以降のタネまきについては冷涼地でないと栽培が困難です。2〜3月のタネまきでは、低温期に当たるのでタネまき・育苗床をビニールで被覆して、昼間20〜25℃、夜間は最低15℃を保ちます。

夏まき栽培

6月から8月下旬にかけてタネまきされるので、育苗から植え付け後の生育初期にかけて乾燥しないように注意します。特に関東以西の平坦地域での7月上旬以前のタネまきでは、高温に強い品種を用いて栽培します。

秋まき栽培

9月上中旬から11月にかけてタネまきされます。9月中旬以前にタネまきすると抽苔しやすくなります。

2播種・育苗

タネまき・育苗床は、低温期にはビニールトンネル、高温期には寒冷紗や不織布のトンネルまたは水平張りとします。播種箱に床土を詰めて、6p間隔に深さ5〜6oの溝をつけ、5〜6o間隔に条まきします。タネまき・覆土後、たっぷり潅水して、その上を新聞紙で覆います。発芽し始めたら、直ちに新聞紙を除去します(第2図@)。
ペーパーポット、セルトレイに直接タネまきする場合は、1カ所に1〜2粒程度タネまきします(第2図B)。
発芽後、混み合った場所を間引きます。梅雨の後半には高温と低日照で苗が徒長し、苗立枯病も発生しやすくなるので、本葉2枚展開するまでは潅水はできるだけ控えます。本葉2〜3枚時にポットまたは地床に移植します。移植床には熟成床土または速成床土を使用しますが、菜園を直接、苗床として使用する場合は、1u当たり熟成堆肥6kg、苦土石灰100g、速効性のチッソ・リン酸・カリ含有の化成肥料を約120g(チッソ20g、リン酸15g、カリ18g程度)施用して耕起、十分混和して床をつくります。地床では9p間隔に移植します。移植に当たって、低温時には温かい水、高温時には朝夕の涼しい時に冷たい水を与えます。

第2図 キャベツ育苗法

第2図 キャベツ育苗法

3植え付け準備

植え付けの約20日前に10u当たり堆肥を40kg、土の酸性改善のための苦土石灰を1〜2kg施し、深く耕しておきます。苦土石灰の代わりに石灰チッソを用いると雑草が抑制できます。ただし、石灰チッソを用いた場合は、元肥のチッソを減らします。
植え付けの数日前に、肥料三要素を含む緩効性化成または有機質化成肥料を施用して耕し、土を十分砕いて畝立てをします。春まき栽培では植え付け後、梅雨期を迎えるので、過湿にならないように高畝とします(第3図)。

第3図 植え付けの方法

第3図 植え付けの方法

4施肥

10u当たりのキャベツ75kg程度の収穫を得る場合の肥料三要素の吸収量は、チッソ234g、リン酸68g、カリ244gです。したがって、施肥量はチッソ250〜270g、リン酸180〜200g、カリ230〜250g必要です。ただし、生育期間の短い春〜初夏まき栽培では少なめ、生育期間の長い夏まきまたは秋まき栽培では多めの施肥量とします。またリン酸は、火山灰土では土に吸着されてキャベツに吸収されにくいので、10u当たり280〜350g施用します(第1表)。

第1表 キャベツの施肥例(10u当たり)

第1表 キャベツの施肥例(10u当たり)

火山灰土壌ではリン酸を増施

肥料の種類としては、元肥には有機質肥料や緩効性の化成肥料、追肥には、速効性化成肥料または液肥を施用します。 元肥量と追肥量の割合については、チッソとカリは総量の60〜70%を元肥、30〜40%を追肥とし、リン酸は全量ないしほとんどを元肥とします。ただし、生育期間の短い初夏まき栽培では、緩効性肥料を用い、施肥の全量を元肥に施用することもできます。追肥は、結球中期までに1〜2回行います。秋まき栽培で結球最盛期に追肥をすると、裂球しやすくなるので注意しましょう(第4図)。

第4図 追肥の方法

第4図 追肥の方法

5植え付け

栽植密度は収穫時の球の大きさで異なります。小球の場合は畝幅60pの1条、または120pの2条、株間40p、大球の場合は畝幅70pの1条、または135pの2条、株間45pとします。
植え付け前に植え穴にたっぷり潅水した後、植え付けます。また、高温期には、日中を避けて朝夕の涼しい時に植え付けます。

6管理

除草と追肥を兼ねて結球開始前までに中耕を行います。高温乾燥期の栽培では、地温低下と土壌水分保持のために敷きわら・敷草を行います。結球期の乾燥は球の肥大が劣るので十分潅水します。

7病害虫防除

病害では、秋にはべと病、菌核病、黒腐病、春には菌核病、夏には苗立枯病および軟腐病が発生しやすくなります(第5図)。特に多雨期に多いので注意します。これらの病害抑制には敷きわら、またはポリマルチが有効です。
害虫では、アオムシ、ヨトウムシ、ダイコンシンクイムシ(ハイマダラノメイガの幼虫)、アブラムシ、コナガの幼虫が発生します。また、害虫(成虫)の発生前に不織布や寒冷紗でキャベツを被覆すると害虫防除に有効です。

第5図 苗立枯病

第5図 苗立枯病

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