<推奨品種>
草勢旺盛で育てやすい
「宝交早生(ほうこうわせ)」など
生育適温: | 15〜20°C |
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イチゴは北アメリカ東部原産のバージニア種と、南アメリカ西海岸原産のチロエンシス種との交雑種で、18世紀にオランダで育成されました。日本へは江戸時代に伝来しましたが、栽培が確立したのは大正期以降です。
果実の収穫が終わって、株元から長く伸び始めたランナーの先にできる小さな植物体を利用して、苗をつくります。ランナーの先の植物体の下に小さな鉢を置いて、植物体を鉢の中央に針金などで固定し、十分に潅水して発根を促してそのまま鉢で育苗します。但し、親株に病気がある場合、引き継いでしまうので、園芸店などで入手した健全な苗を植え付けることをおすすめします。
このようにして育てた、あるいは購入したイチゴの苗は、深植えを避けて袋に植え付けます。
他の野菜と同様に、あらかじめ粒状有機配合肥料などを1袋当たり30g与えておいた袋に定植されたイチゴの苗は、新根を伸ばしながら新葉を順に展開していきます。そして、秋の低温・短日条件によって花芽分化します。秋も深まり、低温・短日状態がさらに強まると、休眠に入ります。
冬の期間は休眠状態で生育が停止していますが、冬の低温に一定期間あうことによって、休眠が打破されて、生長が再開します。
イチゴの根は浅根性で、乾燥に弱いので、冬季でも土壌水分を適度に保つように管理します。
11月下旬と2月下旬ごろに追肥として、15g程度の粒状有機配合肥料などを与えます。
イチゴは、冬の期間は休眠状態で生育が停止していますが、冬の低温に一定期間あうことにより、休眠が打破されて生長が再開します。
「宝交早生」の休眠打破に必要な低温要求量(5°C以下の積算温度)は300〜500時間とされています。
冬の間は乾燥させないように、土の様子をみて潅水します。
休眠からさめた株は新しく展開する葉が直立して、葉柄は長く、葉身の葉面積も広い葉が展開して生長が盛んになります。そして、4月以降、出蕾・開花して、5月になれば、イチゴの果実が成熟して収穫できます。