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タキイの緑肥・景観用作物

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生物くん蒸とは

土壌くん蒸剤の代替に緑肥作物を!

生物くん蒸とは?

同一の作物を連作し続けると、土壌中の微生物のバランスが崩れて病気が多発するようになります。

これまでは土壌くん蒸剤が使われていましたが、最もよく使われていた臭化メチルがオゾン層保護(モントリオール議定書)のため、ごく一部(不可欠用途)を除いて使用が禁止されました。また、クロルピクリン剤は周辺環境や作業者自身に及ぼす影響が問題となっており、代替技術の開発が求められています。

そこで『いぶし菜』(チャガラシ)『黄花のちから』(シロカラシ)などを利用した『生物くん蒸』という技術が注目されるようになりました。これらの植物は名前の通り、辛味成分を含んでおり、それが有害センチュウや細菌、雑草の発生などを抑制することが分かってきました。辛味成分「グルコシノレート」が土壌中で加水分解されて「イソチオシアネート」ガスが発生し、抑制効果として作用します。

生物くん蒸をする際の注意点

すき込み時のPOINT!

  1. すき込み適期はグルコシノレート含量が最も高い、着蕾期〜開花期が目安。
  2. 目標生草量は4t/10a以上。草丈約1m以上が目安。

すき込み〜後処理のPOINT!

  1. すき込みの際はフレールモアやハンマーモアなどで細かく裁断する。細断できない場合はロータリーを数回かけ、土壌と良く混和する。
  2. 細断後はできるだけ早くすき込むことでより多くのガスを有効に利用できる。
  3. すき込んだ「いぶし菜」などは水分が多い条件で有効成分のガス化が促進される。

ニールで被覆しない場合のPOINT!(主に露地など)

  1. 天気予報を見ながら、降雨の前にすき込む。
  2. 発生したガスが土壌表面から飛散してしまうのを防ぐためにすき込み後は地表面が平らになる様に鎮圧する。(タイヤやローラーなどで)
  3. 次作の栽培はすき込み後、3〜4週間を目安にする。

ビニールで被覆する場合のPOINT!(主にハウスなど)

  1. すき込み直後に十分に散水する。
  2. 散水後、ガスを土壌中に留めるため2週間程度ビニール被覆を行う。
  3. ビニール被覆を外した後、1〜2週間後に播種が可能になる。
  • ※アブラナ科野菜の根こぶ病発生圃場では使用を控える。