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スイートコーン

種
  発芽
発芽
  花
  なり姿
なり姿

スイートコーンの家系図(出身地)

  トウモロコシの原産地と起源についての有力な説は、原産地はメキシコ高原と南米ボリビアの2カ所以上であることと、野生のテオシントとトリプサクムが関与しているとする考え方です。
  スイートコーンの成立はトウモロコシが成立してしばらく後で、デントコーン、フリントコーン、フーリコーンなどの雌しべの子実胚乳中に生じた突然変異とされ、単純劣性遺伝します。また、スーパースイートコーンは通常のスイートコーンと異なるほかの単純劣性因子によって発現します。
  スイートコーンが一般的に利用され始めたのは1800年代初期のアメリカからで、1900年代にはアメリカの全域に定着しています。


スイートコーンが日本に上陸したのは?

  北海道農試が明治37年にアメリカから導入した「ゴールデン・バンタム」が始まりで、1958年に交雑品種「ゴールデンクロスバンタム」が導入され広く普及しました。
  別に「スーパースイート」は昭和40年代初期に導入され、生食用、冷軸用として爆発的に増加しました。さらに1983年にはバイカラー品種が登場しました。


スイートコーンの種子

  発芽から3〜4葉期までは従属栄養期とも呼ばれ、種子の大小が生育量を左右します。
  スイートコーンとスーパースイートの千粒重は、それぞれ175〜300g、120〜200g余りで、デントコーンの3分の2から3分の1にすぎませんので、初期生育は劣ります。したがって発芽には十分な注意が必要です。


スイートコーンの住みやすい環境

  スイートコーンは高温性作物です。
発芽適温
  25〜30℃で最低温度は10℃、最高温度は43℃です。日平均気温の積算温度が125〜175℃で圃場発芽に達します。播種最低地温は14℃で、地温が確保できないときには温床育苗として、本葉2.5枚で定植します。
生育適温
  日平均気温22〜30℃ですが、生育初期と後期は比較的低温で、中期は高温が望ましいです。
土壌適応性
  肥よくな壌土が多収につながり、早出しには砂壌土が好適です。乾燥害に弱く、湿害にも弱いので有機質を施し適湿を保つような土壌条件にしてやります。
土壌酸度
  pH5.5〜6.5程度がよく、強酸性は好ましくありません。


スイートコーンの生育

  トンネル栽培の例では、播種後25日で葉数は12〜13枚となり、葉数分化はほぼ終わっています。この時期では草丈30cm程度、展開葉数は5〜6枚です。その後3〜4日で側枝の分化が始まります。低節位に分化した側枝は節間が伸びて分けつしますが、7〜8節に分化した側枝は節間が伸びず雌花となります。この雌花の分化は、トンネル栽培では播種後35日、草丈50cm、葉数6〜7枚です。
  雄花の抽出は播種後70日、雌花はそれより3〜4日遅れます。なお雄花および雌花の分化は、一般的に低温・短日条件で早まります。収穫期は絹糸(雌しべ)抽出後25日程度です。
  スイートコーンは風媒花で、雄花と雌花の開花期が異なるため、一般に他花受粉が多く、近くにデントコーンや他品種が栽培されているとその間で受粉が行われ、キセニアの現象(甘さ、粒色に花粉の影響が現れる)が生じ品質が変わります。特にスーパースイートの品種を栽培する場合には注意が必要です。
  なお花粉の飛散距離は200〜250mに達します。


関連情報

  • 品種カタログ
  • 病害虫・生理障害情報
  • 栽培マニュアル
  • 料理レシピ
  • 資材一覧