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野菜なんでも百科
ソラマメ
種 |
発芽 |
花 |
なり姿 |
ソラマメの家系図(出身地)
ソラマメの原産地は、一般的に中央アジア〜地中海沿岸地方とされています。
エンドウとともに非常に古くから利用がなされており、紀元前5000年ごろの新石器時代には栽培の形跡が確認されています。
ソラマメが日本に上陸したのは?
わが国へは、奈良時代の聖武天皇のころにインドの僧が中国を経て伝えたといわれています。
明治時代に欧米系の品種が多数導入されました。
ソラマメの旬
ソラマメは、旬を味わう代表的な野菜で、我々日本人にはなじみの深い古い野菜です。初夏のころ、タンパク質と炭水化物に富んだ未成熟子実を食用として利用します。
ソラマメの種類
ソラマメは利用法の違いや、莢の形状によって、次のように分類されます。
利用法 | 代表品種 |
種実用品種 | 在来小粒、中粒種 |
早生種 | 房州早生 |
長莢種 | さぬき長莢早生 |
大粒種 | 仁徳一寸、河内一寸、陵西一寸 |
ソラマメの住みやすい環境
ソラマメは冷涼な気候を好む作物で、幼植物の耐寒性は強く、かなりの低温に耐えられます。
発芽適温
15〜25℃で、10℃以下と35℃以上では発芽率が著しく低下します。
生育適温
16〜20℃で、耐暑性は弱く、25℃以上では生育が衰えます。
土壌適応性
ソラマメは多くの土壌水分を必要とするので、乾燥の被害を受けやすい野菜です。このため耕土の深い壌土や粘質土壌が適し、火山灰土壌には適しません
土壌酸度
酸性土壌に対しては特に弱いので、土壌pHは6〜6.5になるように、石灰を10a当たり80〜100Kgを基準に施します。ソラマメは根の酸素要求量が多いので、過湿は厳禁です。特に、水田裏作では排水対策を十分に心掛ける必要があります。
豆類の連作障害
豆類を同一の畑で連作すると、しだいに生育が不良となり、ついにはほとんど生育しなくなります。この現象はいや地と呼ばれ、3〜5年の間隔で輪作を行う必要があります。ソラマメは豆類の中でも連作障害が最も激しく起こる作物の一つです。やむを得ず連作を行う場合は、土壌消毒を入念に行う必要があります。
ソラマメの生育
ソラマメは、播種から5〜7日後には発芽が始まります。発芽は根の伸長から始まり、次いで芽が地上部に現れます。子葉は地下に残り、地上には出てきません。
一般に越冬栽培では、発芽後の生育は低温期のため緩慢です。発芽後、30日ごろから分枝の発生が起こります。分枝は、1次分枝から2次分枝を生じ、さらに2次分枝から3次分枝を生じます。最終的に1株当たり10〜15本前後発生します。
播種から1番花開花までの日数は、140〜150日かかりますが、春先の気温上昇とともに生育スピードは早まり、主枝の伸長とともに盛んに開花、着莢を繰り返すようになります。着莢が増え、また気温の上昇に従い、枝の伸長が衰え芯が止まります。
開花から収穫までの日数は、おおむね50日です。
ソラマメの作型
(近畿)
作型 | 播種期 | 定植期 | 収穫期 |
秋まき栽培 | 10月中旬〜11月上旬 | 11月上旬〜11月中旬 | 5月中旬〜6月中旬 |
根粒菌との関係
ソラマメはマメ科の植物です。マメ科植物の根には根粒菌が共生し、チッソ成分は根粒菌による固定チッソが供給されます。そのため、砂地ややせ地以外の畑ではチッソ肥料はあまり必要がありません。かえって、チッソ肥料が多すぎるとつるぼけになるので注意が必要です。