タマネギ
苗作り
苗床は日当たりと水はけのよい場所を選びます。pHの調整後に元肥を施し、土をしっかり砕いて表面をよくならし、タネをまきます。その後十分水やりをしたあと、乾燥防止に切りわらかピートモスなどをかけます。
1週間ほどで発芽してきますが、発芽当初は生育が遅いので、苗床が乾いたら水やりをしておきます。ただし苗床が湿りすぎると苗立枯病が発生するので注意しましょう。
子葉が伸びきったころと、本葉2枚ごろに、込んだ所を間引いて3cm2に1本くらいの間隔に株間をそろえます。
地ごしらえ、植え付け
堆肥と苦土石灰を施して粗起こしをした後、元肥を全層に施し、畝立てをします。
茎径6mm以上の大苗と極端に小さな苗を取り除き、大きさをそろえてから、葉や根を切りつめずに植え付け、十分に水やりして株元を落ち着かせます。
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畝立て後、黒色ポリフィルムでマルチングをしてから植えると、雑草の防除と根の再生、伸長に有効。マルチングをしたときの施肥は、全量元肥(元肥+追肥)とし、畝立て時に全層に施しておく。その場合の施肥量は70〜80%を目安に。
タキイオリジナルの透水性マルチ「たまねぎ名人」は植え穴部5条に13cm間隔で切り込みが入っていて便利。
追肥、中耕、土寄せ
1回目の追肥は植え付けの半月後、2回目は1月中、3回目は2月中〜3月上旬を目安に行います。肥料は条間へ施し、畝の表面を軽く耕して雑草防除をしておきます。1回目の追肥の後、条間へ敷きわらをし、3回目の追肥の後は株元へ土寄せをして、玉の露出による緑化を防ぎます。
畝が乾いたら、冬の間でも水やりをして根の伸長を促してやります。
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1回目の追肥の後は条間へ敷きわらをして、厳寒期に土が凍結するのを防ぐ(マルチングをしない場合)。
収穫
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地上部が自然に倒伏すると、玉が完成する。晴天時に収穫して葉を束ね、日陰に吊るして貯蔵する。
栽培のポイント
1.適期のタネまきを厳守
早まきすると大苗になり、分球や不時抽苔の原因となります。反対にまき遅れると、小苗になって活着が遅れ、大きな球は望めません。
2.1枚の葉でも大切に
苗とりで葉を傷めたり、植え付け時に根や葉を切りつめて植えたり、中耕や除草で葉を折ったりするのは好ましくありません。
3.不時抽苔に注意
秋まき栽培では、どうしても生育期間中に低温を経過しなければなりません。大苗を植えると春先にトウ立ちして、玉が大きくならず失敗することがありますが、逆にあまり小さな苗を植えても、大きな玉にならないので減収につながります。
4.多肥と最終追肥の遅れは禁物
肥料の遅効きは玉の肥大成熟を遅らせ、貯蔵性を悪くします。