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山田式家庭菜園教室
〜Dr.藤目改訂版〜

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キュウリ

地ごしらえ、植え付け、直まき

夏秋キュウリは、根が粗く浅根性であり酸性土も嫌うので、粗起こしのときに堆肥と苦土石灰を施し、必ず土のpH調整を行います。その後、元肥を全層と心肥とに分けて施し、幅1〜1.5mの畝を立てます。雑草防除と地温向上のためにマルチングをするときは、一雨降って土が湿っているときに行います。
植え付ける際は、畝幅1mなら株間40〜50cmの1条植え、1.5mなら2条植えにします。少量の苗なら購入した方が得策ですが、接ぎ木苗があれば利用したいものです。

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    呼び接ぎしたキュウリの苗。

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    夏キュウリの苗を早春に早まきしすぎると、低温・短日の影響で「かんざし苗」になり、つるが伸びないことがある。

タネを直まきする場合は、畝立て後5〜6日が経過してから行います。1.1m幅の畝なら中央部に1条、1.8m幅なら90cmの条間で、それぞれ60cm程度の株間をとります。1cmほどの覆土をした後、タネが露出したり土がかたまったりするのを防ぐため、切りわらやピートモスをかけておきます。
タネまき後4〜5日で発芽してきます。本葉3〜4枚のころ、生育のよい株を1株残して間引きますが、引き抜くと残す株の根を傷めるので、地際で切り取るようにします。間引き後は畝の表面を軽く耕し、土寄せをした後、敷きわらかマルチングをして泥の跳ね返りを防ぎます。

地ごしらえ
植え付け
地ごしらえ・タネまき
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    鞍の上に1カ所3〜4粒、間隔をあけてまく。

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    タネまき後、ていねいに覆土する。

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    覆土後、切りわらやピートモスなどをかけてから十分に水やりを行う。

支柱立て、整枝

全雌花型の品種なら、株ごとに支柱を立てて親づるをそれに誘引するか、キュウリネットを張り、それにつるをからませていきます。飛び節成り型や中間型の品種なら、キュウリネットを利用して整枝するとよいでしょう。
整枝の方法には次の3通りがあります。

全雌花型の場合
株元の雌花をつけない節から3〜4本の子づるが出ますが、子づるは早めに摘み取って親づるの生長を促します。雌花のついた節から子づるはほとんど出ないので、親づるだけを支柱に誘引し、支柱の丈いっぱいになったら摘芯しておきます。

混性型の場合
中間型では、親づるに5〜6節以上あけて雌花をつけ、雄花のついた節からは必ず子づるが発生します。子づるの1節目には必ず雌花をつけるので、雌花から葉を2枚残して摘芯し、上位の節から子づるが発生するのを促します。親づるは、支柱の高さいっぱいに伸びたら摘芯します。

飛び節成り型は、親づるは本葉7〜8枚で摘芯し、株元の2〜3本の子づるは摘み取ります。上部の4〜5本の子づるを、支柱いっぱいに伸ばして摘芯します。子づるから出る孫づるは、1節目に必ず雌花をつけるので、雌花から葉を2枚残して摘芯し、上位の孫づるの発生を促します。

支柱立て
支柱立て・整枝・誘引


全雌花型・・・主枝の各節に雌花がつく品種。タキイでは「半白節成」が全雌花型。
混性型・・・飛び節成り型は生育初期、♂♀着生する節が混在するが、途中から雌花のみ着生する。中間型は最初から最後まで♂♀が混在して着生する。タキイ夏秋品種の大半はこの混性型。

追肥、敷きわら

植え付け後、半月おきを目安に3回追肥をします。1回につき、化成肥料1m2当たり60〜70gを施します。
マルチングをしていない時は、梅雨前に株元へわらや枯れ草を敷き、泥のはね返りを防いで病害発生を予防します。梅雨明け後は畝全体に敷いて、地温の上昇と乾燥を和らげてやります。

マルチングをした時の追肥

収穫

キュウリは果実の肥大速度が速く、収穫が遅れると大きくなりすぎるだけでなく、次の果実の肥大を妨げます。樹勢を保つためにも、若どりを心掛けましょう。

栽培のポイント

1.早まきは避ける

根の再生力が弱いので、直まきの方が無難です。遅霜の心配がなくなったところに発芽するよう、タネをまく時期を調整します。

2.苗は節間の短い接ぎ木苗を

苗を購入する場合は、茎が太く、節間の短い、本葉4〜5枚で、根づまりしていないものを選びます。つる割病など土壌伝染する病害対策として、カボチャなどの台木に接ぎ木した苗を利用します。

3.生育適温は18〜25℃前後

つる性の一年草で、生育適温は18〜25℃です。25℃以上になると生育は急に鈍り、10〜12℃以下で生育を停止します。

4.植え付け前にpH調整

根の分布は浅く、乾燥に弱いので、通気性と保水性のよい壌土〜砂壌土の畑が適しますが、水やりが十分できれば砂地でも差しつかえありません。土壌pHは6〜7が適当なので、たいていの畑ではpHの調整が必要です。

5.雌花が咲き出したら追肥、潅水

キュウリの果実は急速に肥大します。そのため、なり始めたら多めに追肥、潅水し、果実の肥大を促します。敷きわらを厚く敷いて地温の過剰な上昇を防ぎ、畝の水分保持を図ります。

6.早めに収穫してなり疲れを防ぐ

開花後7〜10日で収穫できます。収穫が遅れて実が大きくなりすぎると株が弱り、上の節の雌花が落ちたり、曲がり果になったりします。

7.輪作を念頭に

連作をすると、土壌伝染性のつる割病や菌核病、ネマトーダなどが発生しやすくなるので、3年くらいの間隔で輪作を考えておきます。

8.おすすめの品種はこちらから

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