農業・園芸用語集
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ち
地下茎(ちかけい)
球根のうちの一種で、地下の茎が肥大して球を作っているもの。例えばジンジャー・カンナなどの球根をいう。竹のように地中に伸びている茎も地下茎という。
遅効性肥料(ちこうせいひりょう)
効き方の遅い肥料をいう。例えば油粕・魚粕・骨粉などがある。1回にかなり多く施しても害がない。
窒素(ちっそ、N)
植物の肥料成分として最も重要なものの一つで、植物体の主要な物質を構成する元素である。窒素が不足すると作物は小型になり、葉は黄色を帯びて子実の収量も低下する。一方、過多の場合は、葉は濃緑となり軟弱徒長して病虫害を受けやすく成熟も遅れる。
千鳥植え(ちどりうえ)
作物の植え付け方の一つで、2条以上の条に対し、互い違いに(千鳥模様に)植え付ける方法。
着生植物(ちゃくせいしょくぶつ)
樹上や石上に付着して生活する植物の総称。寄生植物とは異なり、養分をその相手からは摂取しない。セッコク、ノキシノブの類。樹上植物。
着花(果)習性(ちゃっかしゅうせい)
枝や蔓に花が着生する状態は、種類や品種に固有の遺伝的な性質であり、この性質を着花(果)習性という。
着莢(ちゃっきょう)
主にダイズやインゲンなどの豆類において、莢がつくこと。
中央卸売市場(ちゅうおうおろしうりしじょう)
中央卸売市場法に基づいて設立されたもので、東京都・横浜市・名古屋市・京都市・大阪市・神戸市・福岡市などの他、全国の主要都市に設置されている。荷受け会社といわれている専門会社が、都・市が提供する用地と建物とを使って、生産地から農産物や水産物を集荷し、委託の形式でこれを仲買人なり小売人に販売する組織体で構成している。
中間地(ちゅうかんち)
気候区分において「温暖地」に当たる地域。年平均気温の目安は12〜15℃である。
中耕(ちゅうこう)
栽培中、畝の表層が硬くなるため、通気性をよくする目的で浅く耕す作業のこと。除草と同時に行うことが多く、この場合、中耕除草という。
中国野菜(ちゅうごくやさい)
中国より導入された野菜で、代表的なものとして、チンゲンサイ(青軸パクチョイ)・タアサイ(搨菜)・ツルムラサキ(蔓紫)・サイシン(菜心)・キンサイ(芹菜)・べニマルダイコン(紅丸大根)・コウシンダイコン(紅心大根)などがある。
抽根(ちゅうこん)
ダイコンなどにおいて、根部が地上に露出する性質。
中山間地域(ちゅうさんかんちいき)
山間地およびその周辺の地域で、地理的条件が悪いこともあり、農業には必ずしも向いていない。一方で日本の中間山地における農業は、全国の耕地面積・総農家数の約4割に上る。
沖積土(ちゅうせきど)
河水が運搬して漸次沈積して生じた沖積平野や、デルタあるいは海岸平野の低地に分布する土壌。土壌としては十分に熟成していないため、母材の性質がそのまま土壌の性質を規定する。
抽苔(ちゅうだい)
気温や日長などにより花茎(かけい:花をつけた茎)が伸びだすことを抽苔という。また、とう立ちともいう。
柱頭(ちゅうとう)
雌しべの先端にある、花粉が付着する箇所のこと。
頂芽(ちょうが)
茎や枝、幹の最先端にある芽のこと。通常は他の芽よりも優先して早く芽吹き、長い枝をつくる。そのため、丈が高くなり枝が広がる。
長花柱花(ちょうかちゅうか)
株によって花柱の長さが異なる異形花柱性の植物において、雄しべよりも柱頭の位置が高いところにある花のことをいう。⇔短花柱花
頂花蕾(ちょうからい)
株の先端に形成される花蕾。主にブロッコリーで食用とされる部分。
長日(性)植物(ちょうじつ(せい)しょくぶつ)
日長の長くなってくる時期に花芽を作る植物。1日のうち光の当たる時間が一定時間より長くならなければ花芽を作らないものをいう。代表的なものにホウレンソウがある。
長日処理(ちょうじつしょり)
植物のなかには昼間の長さが、ある一定の長さより長くなると花芽をつけるものがある。その性質を利用して、夜間に人工照明を行い開花を早めることを、長日処理といい、またこの栽培方法を電照栽培という。
長命種子(ちょうめいしゅし)
寿命(発芽力を維持している期間)が比較的長く、5〜6年以上に及ぶ種子。
直播(ちょくは)
じかまきともいう。直接畑にタネをまくことをいう。直播栽培はそのまま育てて収穫するやり方で、移植(栽培)(いしょく(さいばい))と対応する方法として使われる。
直根(ちょっこん)
細かく分かれた根が少なく、まっすぐ下に伸びている太く長い根のこと。この根をもつ植物は移植困難。
直根性(ちょっこんせい)
植物体の真下に根が伸長していく性質のこと。ニンジンやダイコンは、この伸びた根が肥大し可食部になる。