農業・園芸用語集

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五十音リスト
DNAマーカー育種(ディー・エヌ・エーマーカーいくしゅ) T / R率(ティーアールりつ)
低温処理(ていおんしょり) 低温伸長性(ていおんしんちょうせい)
抵抗性品種(ていこうせいひんしゅ) 定植(ていしょく)
底面潅水(ていめんかんすい) 摘芯(てきしん)
摘葉(てきよう) 摘蕾(てきらい)
摘花(てっか) 摘果(てっか)
適期栽培(てっきさいばい) 天挿し(てんざし)
電照栽培(でんしょうさいばい) テンションメーター
天地返し(てんちがえし) 展着剤(てんちゃくざい)
天敵(てんてき) 電熱温床(でんねつおんしょう)
天然養分供給(てんねんようぶんきょうきゅう) 点まき(てんまき)
DNAマーカー育種(ディー・エヌ・エーマーカーいくしゅ)

ゲノム上における有用遺伝子の存在の目印となるDNA配列を「DNAマーカー」と呼び、その目印を用いることで従来よりも品種選抜の大幅な効率化を図ることができる。このようにDNAマーカーを活用した育種方法を、DNAマーカー育種という。

T / R率(ティーアールりつ)

植物の地上部(Top)と、地下部(Root)の重さの割合をパーセンテージで示したもの(地上部重/地下部重)。根の生育状況を見るための指標の一つ。

低温処理(ていおんしょり)

生育に何らかの制御を加えるために、植物を低温下に置くこと。単に生長を抑え、貯蔵する目的で低温下に置くことは、低温貯蔵と呼ばれる。

低温伸長性(ていおんしんちょうせい)

ある程度の低温であっても、正常に生育する性質をいう。さらに広義には、単に蔓や葉の生育だけでなく、着果や果実の肥大をも含めて、この用語を用いる場合がある。また温度が低いだけでなく、太陽光線の少ない状態を伴っている場合もしばしばである。
省略して低温性と呼ぶ場合もある。省エネの見地から、重要な性質である。

抵抗性品種(ていこうせいひんしゅ)

病害に対して抵抗性をもっている品種。「真性抵抗性(true resistance)」、「圃場抵抗性(field resistance)」の2種類が存在する。前者は特定の病原菌に感染しないもの、後者は圃場条件において病原菌の増殖を抑えることで被害を軽減するものである。野菜の分野では前者を抵抗性、後者を耐病性(tolerance)と称している。

定植(ていしょく)

ポット苗などを本圃に植えるなど、植え替えのうち最終の作業をいう。

底面潅水(ていめんかんすい)

花などを鉢植えにした場合、鉢の底から吸水させるのを底面潅水といい、潅水の労力を節減するのに役立つ。底面給水(ていめんきゅうすい)ともいう。

摘芯(てきしん)

枝や蔓の先端を芯(しん)といい、これを摘み取ることを摘芯という。夏栽培に用いるキュウリの品種は、蔓に着生する花の数が少ないので、最初に伸び出す蔓(これを親蔓という)の芯を早めに摘み取って、わき芽の伸びとその数の増加を図る。

摘葉(てきよう)

葉を摘み取る作業をいう。葉は葉齢によって幼葉・成葉・老葉に大別できる。生育に役立っているのはもっぱら成葉であって、幼葉は養分の供給を受けて生育し、老葉はすでに同化力を失い病害の誘発源となっている。
したがって、老葉や病葉を摘み取ることはもちろん、場合に応じて成葉の一部をも摘除して、通風・採光を図ることは大切な作業である。

摘蕾(てきらい)

蕾のうちに摘んでしまうこと。小さな苗や弱った株をおう盛に育てるために、すべての蕾を摘み取る方法と、花や果実を大きくするために、いくつかの蕾を残して摘み取る方法がある。

摘花(てっか)

花を摘み取る作業を摘花といい、その目的は多すぎる数を制限するなど、いろいろである。
果樹では隔年結実しやすいものがあり、摘花(果)をすることによって緩和を図ったりする。

摘果(てっか)

1株に、あるいは1ヵ所に成らせる果実の数には限度がある。多い場合は、果実が幼く小さい間に摘み捨てて、残した適当数の果実の発育を図る。この作業を摘果という。

適期栽培(てっきさいばい)

栽培の時期や方法が自然の気象に合っている場合、これを適期栽培という。例えば、トマトでは春から夏にかけてタネまきから収穫の全部を済ませる栽培が適期栽培であり、苗床で育苗してできるだけ早く植え付けるのが露地早熟栽培、さらに育苗を早めてトンネルの中へ植え付けるのがトンネル栽培である。また、ハクサイを9月の上旬にまくのは適期栽培であり、1月に温床で育苗し2月にトンネル内に植え付けるのはトンネル早出し栽培である。普通栽培ともいう。

天挿し(てんざし)

挿し木のうち、枝先を用いるものを天挿しという。なお、枝先でなく枝の途中を用いることを茎挿し(くきざし)という。

電照栽培(でんしょうさいばい)

植物の開花や生育は、日長(にっちょう)─日の出から日没までの長さ(植物が感じるのは夜の長さ)─に左右されるものが多い。人工の照明で日長を変えて開花や生育を調整する栽培を電照栽培という。電照栽培でキクの開花を遅らせたり、イチゴの生育を促進させたりする。

テンションメーター

土壌の湿度(水分)を検出する機器。

天地返し(てんちがえし)

耕土(こうど)が年々の作付けなどによって老朽化した場合、これを下層の心土(しんど)と入れかえて、耕土の生産力を取り戻す作業をいう。

展着剤(てんちゃくざい)

使用する殺菌剤や殺虫剤の散布効果を高める目的で添加する薬剤をいい、主剤の成分と反応しないこと、付着性に優れ、薬害の懸念が少ないことなどが大切である。

天敵(てんてき)

害虫を侵す自然界の外敵を天敵という。天敵を保護・増殖させると害虫の被害を軽減させることができる。

電熱温床(でんねつおんしょう)

被覆した電熱線を苗床の土の下に引き並べ、これに電流を通して苗床を加温する。このやり方の温床を電熱温床という。

天然養分供給(てんねんようぶんきょうきゅう)

作物は肥料を施さなくてもある程度生育する。これは、土中にいくらかの養分が含まれているからで、この養分を天然養分といい、それが作物に吸収されることを天然養分供給という。

点まき(てんまき)

タネまきの方法の一つ。くわなどで小幅の溝、または小穴を作り、一定の間隔を設け、点々と数粒ずつタネをまく方法。