農業・園芸用語集

な
●内婚弱勢(ないこんじゃくせい) | ●苗立枯病(なえたちがれびょう) |
●苗床(なえどこ) | ●苗の馴化処理(なえのじゅんかしょり) |
●苗物(なえもの) | ●中生(なかて) |
●夏ぼけ(なつぼけ) | ●軟化(なんか) |
●軟弱野菜(なんじゃくやさい) | ●軟白(なんぱく) |
●軟腐病(なんぷびょう) |
内婚弱勢(ないこんじゃくせい)
たとえば、ダイコンやキャベツなどのように他家受粉を常態としている植物は、形質の近似したものばかりの採種を繰り返してゆくと、次第に生育の力が衰える。この現象を内婚弱勢という。
苗立枯病(なえたちがれびょう)
地際部の茎が侵されて枯死する病害で、多くの作物が害される。ピシウム菌とリゾクトニア菌が原因となる場合が多く、幼苗期に多発する。
苗床(なえどこ)
苗を育てる場のこと。ふつう、草花はタネをまいて、出てきたごく小さな苗を苗床に移植して、ある程度大きく育ててから鉢や花壇に定植する。
苗の馴化処理(なえのじゅんかしょり)
温床でつくられた苗の植え傷みを少なくする目的の作業で、植え付け予定の5日ぐらい前から床の中の苗を外気にならすためビニールを取り外し、日光や風に直接当てる。はじめは日中の少しの時間とし、次第にその時間を長くして、最後は昼夜ともビニールを全開する。
苗物(なえもの)
草花や野菜の苗などをポット栽培し市場出荷する場合、これを苗物という。
中生(なかて)
作物の早晩性のうち、栽培期間が早生と晩生の間くらいの品種。
夏ぼけ(なつぼけ)
夏の高温に傷められ、生育や収穫の調子を悪くする現象を夏ぼけ、または夏ばてという。
ナスやトマト、その他夏野菜にしばしばみられるので、これらには耐暑性に優れた品種が要求される。
軟化(なんか)
作物の細胞が酵素などの働きで変質し、果肉がやわらかくなってしまうこと。
軟弱野菜(なんじゃくやさい)
ホウレンソウ・シュンギク・ミツバなど、日持ちが悪く輸送性に乏しい野菜のことで、消費地に近い都市近郊で栽培されることが多い。
軟白(なんぱく)
土を寄せたり、紙を巻きつけたり、そのほか日光を遮断することによって、茎葉の緑色化を防ぎ白色に仕上げる作業をいう。根深ネギ・セルリーなどがこの一例。
軟腐病(なんぷびょう)
ハクサイ・ダイコン・ネギなどに被害を及ぼす細菌性病害で、どろどろに軟化し強い悪臭を出す。土から伝染し、はじめ地際から侵される場合が多く、高温多湿であるほど発生しやすい。連作を避け、排水・通風を図ることで発生を抑える。農薬は銅水和剤・マイシン系のものが効果が高い。