農業・園芸用語集

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五十音リスト
生育因子(せいいくいんし) 整枝(せいし)
生殖生長(せいしょくせいちょう) 整地(せいち)
生長調節剤(せいちょうちょうせつざい) 生長点(せいちょうてん)
生物農薬(せいぶつのうやく) 西洋芝(せいようしば)
生理障害(せいりしょうがい) 生理的酸性肥料(せいりてきさんせいひりょう)
積算温度(せきさんおんど) 石灰欠乏症(せっかいけつぼうしょう)
石灰窒素(せっかいちっそ) 石灰肥料(せっかいひりょう)
節間(せっかん) セックスリバース
接種(せっしゅ) 雪中栽培(せっちゅうさいばい)
施肥(せひ) 施肥量(せひりょう)
セル成型育苗(セルせいけいいくびょう) セル形成苗(セルせいけいなえ)
セルトレイ セル培土(セルばいど)
染色体(せんしょくたい) 全層施肥(ぜんそうせひ)
選択吸収の作用(せんたくきゅうしゅうのさよう) 選択性除草剤(せんたくせいじょそうざい)
センチュウ 剪定(せんてい)
全面散布法(ぜんめんさんぷほう) 腺毛(せんもう)
生育因子(せいいくいんし)

作物の生育に必要な条件は、肥料、水、空気、温度などたくさんあり、このような条件を生育因子という。このほか、遺伝学では、生育を支配する遺伝因子のことを生育因子といったが、近年はこれを生育遺伝子といっている。

整枝(せいし)

枝や蔓の数を適当に制限したり、またその配置を図って作柄をよくすることを整枝という。

生殖生長(せいしょくせいちょう)

栄養生長(えいようせいちょう)に対する言葉で、発蕾・開花・結実など生殖に関係する生育過程のこと。

整地(せいち)

作物の植え付けや、タネまきの準備として、まず、あら起こしをするが、この作業を耕起(こうき)という。この次に、土塊を破砕(はさい)し、高低をならし、畝をこしらえる作業、これを整地という。

生長調節剤(せいちょうちょうせつざい)

植物の生長を左右する効果を持つ薬品で、生長の抑制や促進に使用される。植物ホルモンとも呼ばれる。これにはMH-30・エスレル・ビーナインなど多くの種類があり、用途も一様ではない。

生長点(せいちょうてん)

植物の茎および根の先端にあって、もっぱら細胞分裂が行われる部分。

生物農薬(せいぶつのうやく)

病害虫の防除に用いるために、天敵昆虫や微生物を生きたまま製品化したもの。

西洋芝(せいようしば)

日本産のノシバやコウライシバと異なり、タネをまいて作る外国産のシバで、年中緑を保って美しいが、高温・多湿に弱く管理が難しい。ケンタッキーブルーグラスやベントグラスなど多くの種類があり、ゴルフ場や競技場でよく用いられている。

生理障害(せいりしょうがい)

根の養分吸収機能阻害や養分の欠乏・過剰によって発生する障害をいう。カルシウム(Ca)欠によるトマト果実の尻腐れやハクサイの芯腐れ・縁腐れ、マグネシウム(Mg)欠によるトマトの下葉のクロロシス、ホウソ(B)欠などがある。

生理的酸性肥料(せいりてきさんせいひりょう)

硫安・硫酸加里・塩化加里などの反応は中性であるが、土に施してアンモニアやカリウムが作物に吸収されると、土の反応が酸性に傾く。このような肥料を生理的酸性肥料という。

積算温度(せきさんおんど)

毎日の平均気温を合計したものを積算温度という。例えば、スイカの果実の成熟には一定の日数がかかるが、日数よりもむしろ毎日の気温の累積が重要であり、それは800〜1,000℃とみられている。つまり快晴が続いた場合、日数は少なくても累計がこのぐらいの積算になれば成熟に達するとみられている。このように積算温度は作物の栽培の多くの場面に共通した重要な意味をもつ。

石灰欠乏症(せっかいけつぼうしょう)

乾燥や、土壌中に存在する他の成分との拮抗作用により石灰吸収が妨げられた時に発生する。トマト・ピーマンの尻腐れ、キャベツ・ハクサイの縁腐れが代表的。

石灰窒素(せっかいちっそ)

カルシウムシアナミド(CaCN2)・酸化カルシウム・炭素からなる窒素肥料の一つである。カルシウムシアナミドは土の中でまずシアナミドとなり、尿素を経て、次にアンモニアに化成されるが、カルシウムシアナミドそのものは植物に有害なので、元肥や土壌消毒を兼ねて施用されることが多く、施用時には作物にかからないように注意する必要がある。

石灰肥料(せっかいひりょう)

炭カルなど、石灰成分が主体で、その補給に用いられる肥料をいう。作物の生育に必要な成分として施用すると同時に、土の酸性を中和する目的で施用する。

節間(せっかん)

葉が茎に着生する部分を節といい、隣り合わせの節と節の間のことを節間という。

セックスリバース

性転換のこと。雌雄異株植物では、受粉が行われないと、本来雌花のみをつける雌株に雄花が咲き、受粉を行うものがある。

接種(せっしゅ)

微生物・培養細菌・ウイルス・ワクチンなどを、培地・生物体などに植え付けること。

雪中栽培(せっちゅうさいばい)

積雪までに生育を進めておき、積雪の下で冬期間における生鮮野菜の確保手段として栽培することをいう。キャベツ・ニンジン・ホウレンソウが代表的な野菜。

施肥(せひ)

作物に肥料を与える作業をいう。

施肥量(せひりょう)

作物の栽培にあたり、施用する肥料の分量を施肥量という。施用する成分の割合と、その各々の量や施用する時期は栽培上きわめて大切であるから、これをどのようにして求めるかは、十分に理解しなければならない。
施肥量=(所要要素量−天然供給量)÷肥料成分の吸収率
なお最近は前作の残存肥料が問題となっており、これらを念頭においた施肥設計が大切である。

セル成型育苗(セルせいけいいくびょう)

数センチ以内に区分けして成型された容器に専用培土を使用して育苗する方法。セル育苗、プラグ育苗とも呼ばれる。規格された苗の大量一括生産に適している。移植・定植時の取扱いが容易であり、輸送性がある。また省力・機械化が図りやすい。根巻きを生じやすいため、適期の移植や定植が大切。

セル形成苗(セルせいけいなえ)

セルトレイと呼ばれる育苗容器で育てられた苗のこと。

セルトレイ

「セル(cell)」と呼ばれる小さな穴状の育苗用小型容器を連結させたトレイ。

セル培土(セルばいど)

園芸用培土の中でもやや粒子が細かく、セルのような小さい容器に均一に入り、発芽した苗を均一に生育させる培土。作業性にすぐれ、有害な病菌や雑草の種子が混入しておらず、土壌のpH(酸度)が調整され、肥料が含まれた培土。

染色体(せんしょくたい)

遺伝情報を担う生体物質で細胞の核の中にあり、塩基性の色素でよく染色されることからこの名が付けられた。遺伝子の集合体として、親から子へ伝える役割を持つ。

全層施肥(ぜんそうせひ)

肥料を畑の下層まで全体に行き渡らせるやり方を全層施肥という。

選択吸収の作用(せんたくきゅうしゅうのさよう)

作物は根の周囲にある各種の養分のうち、生育に必要なものだけを多量に吸収するが必ずしも一様ではない。これを選択吸収の作用という。

選択性除草剤(せんたくせいじょそうざい)

例えばイネ科の植物は殺さないが、広葉の植物は枯死させるなど、特定の植物に限って毒性を発揮する除草剤のこと。

センチュウ

英名をネマトーダといい、作物の根、特に新根の先端を侵し、なかでもネコブセンチュウは根に小さいこぶを作り、作物に激しい被害を及ぼす。

剪定(せんてい)

目的に適した枝を残し、不要の枝を切り取ったり、折りつめたりする作業を剪定という。

全面散布法(ぜんめんさんぷほう)

畝の全面なり、畑の全面に散布する施肥のやり方をいう。

腺毛(せんもう)

植物の表皮細胞から生じた単細胞または多細胞の毛で、多くは先端が球状に膨らみ、その中に分泌物を含むもの。花の蜜腺の毛、食虫植物の消化液を分泌する毛などがある。