ほ
苞(ほう)
葉の変形したもので、そのわきに咲く花を保護する。ハナミズキやブーゲンビレアで花弁のように見える部分。
膨圧(ぼうあつ)
細胞の内圧と外圧との差。植物細胞では、細胞壁が膨張に抵抗するため、数気圧から数十気圧にもなる。
萌芽(ほうが)
芽を吹くこと。芽生え。発芽。
ほう芽抑制剤(ほうがよくせいざい)
芽の発生やその発育をおさえる働きをする薬剤をいう。
ほう素欠乏(ほうそけつぼう)
硼素(ほうそ)の吸収が欠乏すると、芯止まりや葉の中肋(ちゅうろく)の内側に褐色のあかぎれ状の組織ができ、生育を阻害する。これをほう素欠乏といい、アブラナ科の野菜やセルリーにおこりやすい。
苞葉(ほうよう)
花序の中の部分にある葉の変形したもの。
ボカシ肥(ボカシごえ)
有機質肥料と(粘土や)微生物の力を借りて発酵させた肥料で、これを使用することによって品質の高い病虫害に強い作物を作ることができる。材料の一例として大豆粕20kg、米糠20kg、ナタネ粕20kg、魚粕20kg、骨粉20kg、発酵菌1〜1.5kgを混合し、水分25%に調整して発酵させる。とくに発酵の過程で出来るアミノ酸を作物に吸収させて味や香り、色をよくさせる効果がある。
穂木(ほぎ)
接ぎ木でふやすために、台木に接がれる部分。ふやしたい植物の枝で、接ぎ木用に調製したもの。接し木の場合も穂木という言葉を使うが、区別するために「接し穂」といわれることもある。
保水力(ほすいりょく)
圃地が土中の水分を保持する能力をいう。
ポット
鉢やつぼ等の容器をポットという。園芸上は植木鉢の意味に用い、その原料からポリポット・ピートポット等という。
ボトニング
カリフラワーの異常花蕾には、ボトニング、リーフィー、ライシーなどがあり、いずれも播種期のあやまりによる花芽分化や花蕾発育の不調によって起こる。これらはもちろん商品価値がない。 ボトニングとは、植物体がまだ十分に育っていないのに、低温にあって花芽分化を起こし、形の悪い小さい花蕾しかできないことをいい、春まき栽培で発生が多い。
ボトリチス
灰色かび病とも言う。高温多湿で発生しやすい。茎葉や花、果実に灰色のかびを生じて生育を阻害する。
(>>>灰色かび病)
ボトリチス病
灰色かび病ともいう。この病害は高温多湿のときに発生しやすい。茎葉や花や果実に灰色のかびを生じて生育を害し、ときに大被害となる。
保肥力(ほひりょく)
土がもっている、肥料成分(養分)を保持する能力のこと。土が有機質を多く含み、団粒構造になっていると、保肥力が強くなる。「肥料もちがよい」ともいう。
匍匐(ほふく)
植物の茎や枝が地面を這って伸びること。
母本(ぼほん)
改良やまた採種のために、特定の株を選び出す場合がある。この選ばれた株を母本という。
ポリエチレン
一般にはポリと略称される。農業用にはビニールとともにトンネル栽培やハウス栽培の被覆材料としてたくさん使われている。ビニールに比べて紫外線をよく通し、汚れにくい利点があり値段も安いが、保温効果はビニールより幾分劣る。また、トンネルでは霜の害を受ける場合があるので注意を要する。
ポリマルチング
ポリエチレンフィルムを使ったマルチングのことをいう。普通、透明・黒色・緑色のポリエチレンが使われるが、アブラムシよけの効果をねらった銀色のものもある。
ホルモン剤
トマトの落化防止や果実の発育を助長する目的で、トマトトーンを用いるが、このように植物の生育その他の生理機能を調節する効果をあらわす薬剤をホルモン剤という。
ホルモン処理(ホルモンしょり)
生長、開花、着果、果実の発育などに対し、必要に応じてこれらを促進したり、あるいは抑制する目的でホルモン剤を使用することをホルモン処理という。
本圃(ほんぽ)
苗床などのように、栽培のある期間だけでなく、その栽培を完了するまで引き続き使用する圃地を本圃といい、苗床から別の苗床に植え替えることを移植、苗床から本圃へ植え付けることを定植という。