農業・園芸用語集
と
登熟(とうじゅく)
スイカ・メロンなどが肥大を完了したのち、果肉の色や味、肉質が次第によくなり、完全に熟する過程をいう。
とう立ち
花を着生する茎が伸び出すことをとう立ち(とうだち)といい、これを抽苔(ちゅうだい)ともいう。温度や日長がその大きい要因になっている。
登録品種(とうろくひんしゅ)
法令により、米麦・野菜・花き・果樹・飼料などに適用される品種登録制度に採用された品種のこと。
新規性とそれら形質の均一性・持続性を強く求められ、登録の有効期間は基本的に25年、果樹・観賞樹などの永年植物では30年で、その間品種登録者の許諾なしに他の者が販売などをすることはできない。
床土(とこつち)
苗を育てるために使用する土で、保水性・通気性・排水性のよいことが大切。無病の土に堆肥や肥料を用いて作る。
土壌改良(どじょうかいりょう)
花壇や庭の土に堆肥や腐葉土、パーライト、石灰などを混ぜ込み、土の状態をよくするために行う作業。
土壌酸度(どじょうさんど)
土壌の酸性度のことで、酸性の強さの単位であるpHで示される。野菜の多くは弱酸性〜中性の土壌を好むが、日本は降水量が多いなどの理由で土壌が酸性化しやすい環境にあるため、石灰質肥料の施用など、土壌改良が欠かせない。
土壌障害(どじょうしょうがい)
栽培する作物にとって不適当な塩類濃度や、未熟堆肥の施用による有害ガスの発生など、土壌が原因で起こる発芽や生育の障害のこと。
土壌消毒(どじょうしょうどく)
土壌中の病原菌や害虫による作物の被害を防ぐため、土壌を蒸気熱・太陽熱または化学薬剤で消毒すること。
土性(どせい)
土を構成する砂と粘土の割合による分類を土性といい、粘土含量により次の5種類に区別されている。砂土(12.5%以下)、砂壌土(さじょうど、12.5〜25%)、壌土(じょうど、25〜37.5%)、埴壌土(しょくじょうど、37.5〜50%)、埴土(しょくど、50%以上)。
徒長(とちょう)
チッ素や水分過多、日照不足などで、植物の茎や枝が通常以上にやわらかく長く伸びること。
徒長枝(とちょうし)
樹木において、勢いよく、長く伸びる枝。あまり花芽を付けず、樹形の乱れも招くため、早めに剪定するのが基本。
突然変異(とつぜんへんい)
ある集団の大多数の形質と異なる形質を持つようになり、それが遺伝する現象。遺伝子が変わって起こる遺伝子突然変異、染色体の異常でおこる染色体突然変異などがある。
トピアリー
樹木などの装飾的な刈り込み法のこと。球形や方形、らせん形などの幾何学模様や、リス、クマ、シカなどの動物をかたどることもある。庭の添景物。
トラフ
Troughとは元来、家畜のかいば桶や水槽のことだが、園芸上では、石やコンクリートを加工して作られた栽培容器を指す。
取り蒔き(とりまき)
採取した種子をそのまますぐにまくこと。
トレリス
ついたて状のもので、格子柄が一般的。植物を誘引して壁面を装飾するために用いる。
トンネル栽培(トンネルさいばい)
露地・早熟栽培における低温期の保温、ガラス室・ハウス内の保温で用いられる。二重トンネルにしたり、マルチングやべたがけなどと併用すると、保温効果が高くなる。